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EC事業者が海外発送で陥りやすい失敗やトラブルとは?

Vivien Christel Vella
Vivien Christel Vella
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この記事の内容
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海外発送で失敗しないコツ
正確なコスト計算と適正な書類作成のためのリソース
Eコマース発送を正しく行う方法

海外発送はEコマースで頻繁にトラブルが発生しやすい分野です。また、配送に関する問題は、顧客満足度を損なう主な原因の一つです。ここでは、越境ECで起こりがちな間違いとその回避方法をご紹介します。

発送に合理化が重要な理由とは?

発送におけるミスは、配送の遅延やお届けする荷物のダメージにつながるだけではなく、顧客満足度を低下させ、ブランドに対する顧客のイメージを損なう危険性があります。

発送を最適化・合理化することで、配送にかかる時間の改善と顧客満足度を高めると同時に、コスト効率を高め、ビジネス全体のパフォーマンスを向上させることができます。

海外通販ビジネスをまだ始めたばかりのEC事業者は、DHLの越境ECソリューションも合わせてご覧ください。

EC事業者の一般的な発送トラブル

それでは、海外発送にまつわるEコマースのトラブルを回避するためのアドバイスも含めて詳しく探っていきましょう

海外発送に関する事前調査不足

多くの場合、発送前の下調べが不十分なことで予期せぬ遅延や不測の事態に見舞われることがあります。

海外発送には考慮すべきことが多々あります。例えば、通関規制は発送先の国によって異なるため、その国の通関規制を把握しなかったり、書類の記載を間違えたりすると、荷物が国境で留め置かれる危険性があります。複数の国や地域に発送する際は、特に通関プロセスに時間がかかる場合があります。

ここで役に立つのがDHL Expressのマイグローバルトレードサービス(MyGTS)です。MyGTSは、荷物をすばやく通関できるよう設計された無料のポータルサイトで、海外発送の計画から管理まで、ひとつのサイトで行うことができ、貨物を輸出入する際の品目分類に用いる輸出入統計品目番号(HSコード)の検索も可能です。また、価格決定の参考となる陸上コストの計算や、貿易関連書類のダウンロードも可能です。

MyGTSは海外でビジネスを成長させるための不可欠なツールです。

不正確な輸送コストの見積り

近年、燃料価格の高騰、人件費の上昇、港湾の混雑などの影響を受け、輸送コストが上昇しています。その結果、企業はこれらのコストを誤って計算することが多くなっています。

そのため、陸上コストをきちんと計算する事が重要になります。これは、運賃、関税、消費税などユーザーの商品を仕向地まで輸送するために必要なすべてのコストです。

MyGTS発送前プランナーツールは、ユーザーの荷物の陸上コストを見積もることができます。このツールは価格戦略(収益性を維持するため)に役立てることができ、ユーザーに配送料金の透明性を提供する事ができます。

出荷書類の不備

正しい出荷書類がそろっていなければ、商品の配送において遅延が生じ、消費者を失望させてしまう可能性が高まります。多くのEC事業者はこれを経験しています。

コマーシャルインボイスは、必ず荷物に添付される重要な出荷書類です。このインボイスは、税関当局が貨物の搬出入の可否や規制の要否を判断するために必要な情報を提供します。また、関税と税金を判断する上でも役に立ちます。コマーシャルインボイスに記載する主なポイントは、HSコード、正確な商品説明、原産国、金額などです。

ヒント:テンプレートを使用して独自に作成する場合は、プロフォーマインボイスではなく必ずコマーシャルインボイスと名付けましょう。コマーシャルインボイスという名称でないと、即座に却下されてしまう国もありますのでご注意ください。この他、貨物引換証、運送状、原産地証明書、輸出入許可証、輸出梱包リスト、保険証明書などが必要になることもあります。通関に関するヒントはこちらを合わせてご覧ください。

今後のための留意点:各国が紙の通関書類の代わりにデジタル化された通関書類へと移行しつつあります。例を挙げると、英国では最近、バーンリーからシンガポールまでの貨物輸送を完全にデジタルで行いました2

不十分な梱包

Eコマースで避けるべきもうひとつのミスは、不適切な梱包です。箱が大きすぎるとサステナビリティの点からも好ましくないだけでなく、中に入っている商品をしっかりと固定することができません。その結果、配送時に商品が破損することがあります。当然ながら、受取人は小売業者に金銭的な解決策等を求めることになり、収益に響くことになります。

このような事態を避けるためにも、必ず適切なサイズの箱で安全かつ確実に梱包して商品を発送してください。また万が一に備え運送保険をかけておきましょう。商品が運送中に紛失した場合でも、保険が適用されます。

輸送制限の認識不足

前述の通り、EC事業者が輸出入国に関する出荷および貿易規制について事前調査をしないことがあまりに多く、その結果、商品が返送されてくることがあります。

禁止制限品目はMyDHL+で調べることが可能です。是非発送前にご確認ください。

発送オプションを消費者に提供する

発送に関して消費者の期待に答えられないEC事業者は、その代償を支払うことになります。荷物の受け取り方法における消費者のニーズは多様化しています。

消費者のニーズにあった柔軟な発送オプションを提供する上で、秘策となるのがDHLのオンデマンドデリバリーです。主に海外通販サイトなどで購入した商品をお受け取りになるユーザー宛に、事前に配達予定日をお知らせし、ご都合に合わせてお荷物の受け取り方法を選べるサービスです。例えば、配達日に不在であることが事前にわかっている場合、受取人であるユーザーは荷物の受取場所を宅配ロッカーに変更したり、近所の人に預けたりすることができます。(それによって再配送の手間も省くことが可能になります)利便性の高いDHLのオンデマンドデリバリーにより、ECサイトで再び購入する可能性を高めることができます。

荷物の配送状況における不十分なコミュニケーション

現在、ほとんどの消費者は注文品の配送状況を確認できることを期待しており、またほとんどの国際輸送業者は荷物の追跡システムを導入しています。そのため、このサービスを消費者に提供しないEC事業者は大きな間違いを犯していることになります。もちろん、信頼できる追跡サービスを提供する輸送業者を選ぶことが重要です。

荷物の紛失や遅延は、ユーザーにとってフラストレーションであり、満足度やロイヤリティ、さらにはビジネスにも影響を及ぼしかねません。このような状況でユーザーと連絡と取らないことも、よくあるEコマースの過ちです。積極的に行動する方がずっと良いのです。配送遅延の可能性に気付いたら、すみやかにユーザーに連絡を取って案内をしましょう。

予期しない遅延により、ユーザーからクレームの連絡があった場合は、その問題について謝罪し、共感を示しましょう。また、状況を改善するための解決策を検討することも必要です。例えば次回購入時の割引や、荷物の紛失した場合の返金などです。問題が完全に解決するまでユーザーと連絡を取り合う事が大切です。

返品・返却ポリシーの未設定

海外で商品を販売する場合は、徹底した返品ポリシーを定めておくことが重要で、ECサイト上で明確に表示する必要があります。そうしないと海外の消費者が商品の購入を躊躇する可能性が高まります。

返品・返金ポリシーは、ユーザーとの信頼関係を築きます。越境ECを展開する事業者によっては、海外におけるブランドの認知度がまだ十分でない可能性もあり、海外の消費者は、商品を返品できないのではないかと懸念する可能性があります。明確な返品・返金ポリシーにより消費者は安心し、自信をもって買い物ができるようになります。実際に67%の消費者は、オンラインで購入する前に返品ポリシーを確認しています。 そのため、返品・返金ポリシーは売上を最大化することに役立ちます。

通貨および支払いに関する問題

海外の消費者にとって、商品の代金を自国通貨ではなく、購入先の外国通貨で支払うことは大きな負担となり、購入意欲をそいでしまいます。なぜなら価格を比較することが難しくだけでなく、購入価格に加えて外国為替手数料を支払わなくてはならないためです。これらのマイナス要因により、消費者は購入をやめて他のECサイトで購入してしまう可能性が高くなります。実際にオンラインショッピング利用者の13%は、価格が外国通貨で表示されているとショッピングカートに入れるのを断念してしまう結果が出ています。

また、購入まで進んだとしても、価格に関する混乱は、その後のクレジットカード支払いを止めてしまったり、入金取消しを求める可能性があるため、EC事業者のキャッシュフローと評判の両方を損なうことになりかねません。

海外の現地通貨に対応し、それをウェブサイトで明確にしておくと、消費者は安心し、そのECサイトから商品を購入する可能性がはるかに高くなります。さらにスムーズに商品が発送されることで、リピーターを獲得でき、外国通貨を認めない競合他社よりも優位に立つことができます。

最後に、現在では複数通貨でのアカウント設定が以前よりも簡単になっています。これにより、海外の消費者との取引手数料が不要になり、よりシンプルな取引が可能になっています。

発送に関するカスタマーサービスの対応不足

どんなに発送を効率化し、99%の確率で完璧に配送できたとしても、時には避けられない問題が発生することがあります。残念ながら、EC事業者の中には、配送に関するカスタマーサービスの対応が不十分であったり、問題への対応を怠るという過ちを犯しています。海外の消費者の問合せや懸念、問題に対して迅速に対応するためには適切なカスタマーサポートを用意することが不可欠です。そうでなければ、防ぎようのない事案が発生した際、これまで必死になって関係性を築いたユーザーを失うことになりかねません。

また言語の壁についても留意してください。海外に商品を販売する場合は、海外の輸送業務に慣れており、必要なサポートを現地の言葉で提供できる経験豊かな輸送パートナーをお選びください。

サステナビリティへの配慮の欠如

昨今、気候変動は誰もが懸念していることであり、多くの人はよりサステナブルになるため自らの行動を大きく変えています。彼らは取引を行う企業にも同じことを期待しています。このため、環境にやさしい配送オプションを提供しないことは、Eコマースビジネスの大きな過ちとなります。またサステナビリティへの取り組みで先行している輸送事業者と提携することは、マーケティングの観点からも理にかなっています。

DHLは、2050年までにすべてのロジスティクス関連の二酸化炭素排出量を実質ゼロにするという意欲的な目標を掲げています。GoGreen Plusをご利用いただければ、持続可能な航空燃料(SAF)を使用することで荷物の輸送に伴う二酸化炭素排出量を削減することができます。SAFは植物油や動物脂、廃棄物、農産物など再生可能な資源から作られています。SAFは特に従来のジェット燃料の代替品として特別に設計されており、化石燃料と比較して温室効果ガスの排出量を最大80%削減することができます。

Eコマース運送サービスによる支援

海外発送は複雑なように思われるかもしれませんが、心配不要です。グローバルネットワークを持つロジスティクスリーダーと連携する事で、ECビジネスの拡大を支援します。

DHL Expressは、海外発送に関するあらゆる規制をシームレスにナビゲートする無料のユーザーフレンドリーなポータルサイト、マイグローバルトレードサービス(MyGTS)を提供しています。

  • 正確なHSコードの検索:MyGTSはAIを活用し、毎回正しい分類で表示し、通関をより迅速にします。キーワードまたはコードディレクトリを使用してHSコードを検索します。
  • 各国の商品の陸送費:商品代金、関税・消費税、運賃を計算することで、価格戦略を強化し、消費者に送料の透明性を提供することができます。  
  • 発送前に各国の輸出入規制についてアドバイスを受けることができます。