グローバルロジスティクスのリーダーとして、私たちDHLグループは「人と人をつなぎ、生活の向上に貢献する」ことを目指しています。次世代のために環境保護も私たちの目標のなかで必要不可欠です。より環境にやさしい物流を実現するために、私たちは持続可能なロジスティクス・ソリューションを追求していきます。
ロジスティックスとサステナビリティにおけるDHLの役割
国際物流のグローバルリーダーとして、DHLは国際貿易と経済において重要な役割を担っています。私たちの世界中の物流ネットワークで日々荷物が動いており、昨今の越境ECビジネスの急激な成長や、予測不可能な世界貿易の状況のなかで信頼できる物流ネットワークが特に重要となっています。
私たちDHLグループは利益を上げるだけでなく、私たちが事業を展開する地域社会に寄り添い、二酸化炭素の排出量を削減し、可能な限り温室ガスの排出を抑えることで、持続可能なビジネスを行うことを目指しています。
DHLグループは、20年以上にわたりグリーンロジスティクスの実現を推進しています。2050年までにロジスティクス関連の二酸化炭素排出量を削減し実質ゼロにするという「ミッション2050」を掲げ、事業を展開する国々で電気車両の導入や新規施設のカーボンニュートラル化など気候変動対策の取り組みを積極的に推進していくことで実現していきます。
「気候変動 の懸念や影響が高まる中、ビジネスの環境は急速に変化しています。私たちは、効率的で信頼できるサービスを提供するだけではありません。次の世代のためにも、ビジネスパートナーやお客様と協力して、事業運営を持続可能なものにし、私たちの住む世界にプラスの影響を残す必要があるのです。」
DHLジャパン株式会社 代表取締役社長 トニー カーン
DHLジャパンにおけるサステナビリティ
DHL Expressジャパンでは、2014年から配送車両を電気自動車(EV)にシフトを開始しています。現在、電気バン5台、3トン電気トラック10台、電気三輪車3台、電気バイク10台のEV車両を運用しています。また、東京・新木場の大型物流施設である「DHL東京ディストリビューションセンター」のリース契約を2022年に更新し、同施設の屋上全面となる約4,000平方メートルに468.63kWの太陽光パネルを設置するなど再生可能エネルギー設備の導入による温室効果ガス排出量の削減にも取り組んでいます。
2023年には19台の電気トラックが追加導入され、DHL Expressジャパンにおける二酸化炭素排出量削減に向けての取り組みがさらに加速されます。新しい電気自動車として、日野自動車の小型商用EVトラックである「日野デュトロ Z EV」18台と、三菱ふそう製の 「eCanter」1台が加わり、2023年の第一段階として、東京都千代田区、渋谷区、台東区の集配業務に4台の日野デュトロZ EVを使用を開始します。
DHLグループ2030年までのサステナビリティ目標:持続可能な航空燃料と電気自動車の導入
2030年までに、DHLグループは科学的根拠に基づく気候目標(SBTi)を通じて、パリ協定で掲げた温室効果ガス(GHG)排出量の削減目標を達成することを目指しています。目標達成に向けて私たちは総額70億ユーロの投資を約束し、従来のジェット燃料を廃食油、サトウキビなどのバイオマス燃料などを用いて生産される 持続可能な航空燃料(SAF)に積極的に置き換えていきます。SAFは従来の燃料に比べ、温室効果ガス排出量を最大80%削減することが可能です。
また、私たちは2023年よりお客様の輸送に伴う二酸化炭素排出量を削減(インセット)できる新しい輸送サービスGoGreen Plusを開始し、日本でもこの7月に本格導入をいたします。GoGreen Plusは、全世界でも順次展開を予定しており、お客様はDHL Expressのサービスを利用する際に、二酸化炭素排出量の削減とSAFの使用を選択できるようになります。
さらに、DHLの新しい施設はすべてカーボン・ニュートラルな設計が施され、2030年までに輸送車両の60%が電動化される予定です。これにより、全世界で80,000台以上の電気自動車(EV)が走行することになり、二酸化炭素排出量が大幅に削減されます。
DHLの持続可能なロジスティクスの取り組み
2006年:
DHLは「GoGreen Pluspackchen」を発売し、ドイツのお客様向けにカーボンニュートラルな配送サービスのを提供を開始しました。リサイクル段ボールの売上の一部を地球温暖化防止への取り組みへ投資しました。
2008年:
国際的なサービスを含む、DHLグループは、グローバルロジスティクス企業として初めて、2020年までに各郵便物、出荷されるコンテナ、使用スペースの一平方メートルあたりの二酸化炭素の排出量を30%削減するという定量的な目標を設定しました。
2010年:
中間目標は予定より2年早く達成し、2008年から2010年の間に事業の炭素効率を2007年比で10%向上させました。
2014年:
「Strategy2020」を発表し、サステナビリティを企業戦略の根幹と位置付けました。
2015年:
ロジスティククス企業にとってe-モビリティの新たな時代となり、「StreetScooter」という専用の電気配送車の生産を開始しました。2015年末までにドイツ国内で100台を導入し、より静かで環境に配慮した配送が可能になりました。現在では、数千台が稼働しています。
2016年:
2020年の温暖化防止目標を早期に達成し、2008年から2016年の間に炭素効率を2007年比で30%向上させました。
2017年:
新たに2050年までにロジスティクス関連の二酸化炭素排出量を削減し実質ゼロにするという「ミッション2050」を掲げました。この目標を達成するために、2050年に向けて4つの中間目標を設定し、実現に向けて投資をしています。
2018年:
「ミッション2050」はドイツの”German Stevie Awards"の4部門を受賞しました。
2019年:
業界の動向に対応し、サステナビリティを4つの重要な柱の1つとする「Strategy 2025」を発表しました。2025年までに達成すべき目標として、80%の従業員をGoGreenスペシャリストとして認定すること、DHLのファーストマイルおよびラストマイルサービスの70%をよりエコフレンドリーな集配ソリューションで運用することを掲げています。
2021年:
計画している脱炭素化のペースを加速するため、新たなサステナビリティロードマップを発表しました。このロードマップには、代替航空燃料の導入を支援するため、今後10年間の70億ユーロの投資と、2030年までに保有車両の60%にあたる8万台の電気自動車の導入目標が含まれています。
2021年:
持続可能性の向上に向けた取り組みを評価する「DHLグリーンキャリア認証」(DHL Green Carrier Certification)を導入しました。
2021年:
DHL Expressが顧客であるAppleと提携し、ヨーロッパで長距離用水素燃料のトラックの試験運用を開始しました。
2021年 :
DHL Expressは、シアトルに拠点を置く航空機メーカーである、Eviation社に電気飛行機「Alice(アリス)」を12機を発注し、2024年にDHLに引き渡される予定です。
2022年:
国際的に認められた温暖化防止プロジェクトに投資することで、郵便物の輸送業務によって発生する不可避的なCO2排出量を自動的に相殺しています。
2022年:
bpおよびNesteと2026年までDHL Expressに8億リットル以上の持続可能な航空燃料(SAF)を供給する契約を締結しました。航空業界史上最大規模のSAF取引であるこの契約は、DHL Expressが目指す航空物流の脱炭素化に向けて大きな一歩となり、航空燃料のライフサイクル全体で200万トン以上の二酸化炭素排出量の削減が期待されています。
この記事はDHL Discover: DHL's 2050 emissions commitment | Discover DHLからの抜粋です。