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コロナ禍でもファンを逃さない、”闘道館”

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Image: "Innocent Rouge” ©2021, Shin-ichi Sakamoto / Shueisha Inc. All rights reserved.

熱烈なファンの心をつかんで離さない”プロレス”。 コロナ禍でも、世界中に広がるプロレスファンの心を繋いでいるのは国際エクスプレスと、ひとりの館長の情熱だった。

 

国内外に様々なファン。その熱量は国境を越えて伝わってくる。

ペン先の卸売りを生業にした祖父から続く、文具商の三代目。筆記具にこだわる下町の店。そう聞けば、誰もが気難しい店主を想像するかもしれない。しかし、職人気質の頑固さや、デジタルの波に抗うような焦燥感は、広瀬氏からは一切感じられない。むしろ真逆の印象だ。柔和な表情と、穏やかな語り口は、「カキモリ」の世界観そのものだ。

「『カキモリ』の店名の由来は、たのしく書く人、「書き人」という意味から来ています。ですから筆記具でも、すごくラグジュアリーなものや、マニアックな品揃えではなく、興味のない人でも気軽に来店して、『久しぶりに、ちょっと書いてみたいな』という気持ちになってもらえるような品揃えを目指しています」。

まるでカフェかブティックを思わせる外観に、天井の高い開放的な店内。商品は、独特な丸みを帯びたインクボトルや、素材にこだわった紙やペン。それぞれが、思わず触れたくなる魅力を持っている。そして、不思議と何か書いてみたくなる衝動に利き手をくすぐられる。

日本が世界に誇るプロレス文化。そのプロレス関連品の絶対的な品揃えや、店舗におけるライブイベントを通して熱いファンに支持されている“闘道館”。その歴史は20年前にさかのぼる。

元々はプロレスの聖地、後楽園にてプロレスファン向けの喫茶店から始まり、徐々にプロレスグッズの販売点数を追加。現在では自社の売上の大半を占めるビジネスとなっている。インターネット通販は国内向けでスタートしていたものの、海外からの熱烈なプロレスファンが観光にて来日した際、店舗へ立ち寄る姿に、海外向けの直販も開始した。

闘道館館長の泉氏はこう語る。「国内外様々なファンの方がいて、遠くの方ほど距離に比例した熱量を感じることがあります。ある時は有名レスラーの実物のマスクを入荷した際、イタリアの記者からいきなり電話でのお問合せが入ったり、またメキシコの方からはプロレスに関連したイベントへ出店する機会をいただけるようなことがありました」

海外からの熱いご要望へ発送でお応えできない状況がとても歯がゆかった。

2020年、突然の新型コロナウイルス禍により、同社へは強烈なインパクトが2つの姿で現れた。1つは訪日観光客の激減。プロレスグッズのメッカとまで業界内では認知されている同社店舗へは従来海外のプロレスファンが多く来店していたが、それは叶わず現在は来店される顧客数は限定的だ。2つ目は郵便事業社の輸送サービスの停止だ。プロレスマスクや中古雑誌等は海外のプロレスファンの間で人気が高い。

泉氏によると、元々リピート購入いただく方が多かったが、スマートフォンの普及による闘道館WEBサイトへのアクセス増に連動し、海外からの発注数の継続的な増加に大きな手応えを感じていた。しかし海外発送手段が無くなり、海外からの熱いご要望へお応えできない状況がとても歯がゆかった。

このため、海外発送の別手段を模索している中でDHLとコンタクト。「コロナ禍においても安定的に国際輸送をサービス継続しているということだったのでまず話を聞いてみました」(泉氏)。

新型コロナウイルス禍での郵便事業社の一部サービス停止の原因、これは世界的な旅客便の減便によるものだった。近年例の無い人の動きが制限されるという事態を受け、旅客便が激減。一方、自社そしてパートナーエアラインとのネットワークを有するDHLでは新型コロナウイルス禍においても貨物スペースの確保に尽力、安定的に世界220以上の国と地域へサービスを維持。

返送発生件数を最少化。 専任の営業担当者に気軽に相談できることが心強い。

「未対応のオーダーが増えていくこと、問い合わせへの回答が大変でした。何より、ファンの想いに応えられないことが辛かった」と泉氏は振り返る。早速DHLの営業担当者と発送可能な国、品目を確認し、滞留していたオーダー分を全て発送できることを確認し、DHLの利用開始を決断した。

DHL利用開始後、発送できずに溜まっていた約100件分のオーダーがすべて発送できるようになり、顧客からも実に多くのポジティブなリアクションを目にすることができた。また、従来他の輸送業者を利用していた際は海外へ発送しても住所データの正確性を要因とした返送が数件発生していた。通販を行う上で返送は最も避けたい事態。これはオーダーから受け取りまでの期間が大幅に伸びることで顧客満足度が低下し、また個別の対応や再出荷プロセス発生によるコスト増等、どの視点からも痛手でしかない。

しかしDHLではオンラインツールで各国の住所データ形式があらかじめ連携されているため、最初から正しいデータを入力するフレームが出来上がっている。更に購入者側の国にも支店があり、現地にてカスタマーサービス、または同社ドライバーから必要に応じて購入者へコンタクトし、可能な限りで配送を完了さることがグローバルスタンダードとして定義されている。

「何かわからないことや聞いてみたいことがあるときに担当営業の方へ気軽に相談でき、また海外への調整もサポートいただけて心強いです」(泉氏)。

 

送る、届ける、 繋がる、絆になる

日本のみならず海外にも多くのファンを持つプロレス。テクノロジーの進歩によりオンライン化が進む昨今だが、泉氏のパッションは熱い人間味に向かっている。

「プロレス文化を支える大切な場所として、リアルの店舗をむしろ今後も大事にしていきたいです。そして、近年オーダーが増えているオーストラリア、イギリス、メキシコ等、遠距離の国々のファンの方々には気軽にオーダーしていただき、またほんの数日で注文品を受け取っていただき、プロレスを身近に、愛着を深く、そしていつかコロナ明けには是非日本へ、そして以前のように店舗イベントをライブで楽しんでほしいです」

「20年もの間支えてくれた世界中のお客様には感謝しかありません。通販を通して海外のファンとの繋がりを持つことができ、今では絆さえ感じています。今後もそんな世界中のプロレスファンの信頼に応える安定的な輸送サービス維持、そして次のステップとしてデータ連携を通した発送業務簡素化の実現等、DHLへの期待のカウント数は3つに収まりません」(泉氏)

株式会社我流事典

〒170-0002 東京都豊島区巣鴨2-5-12 ガーベラ巣鴨ビル1F&2F

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