航空輸送、海上輸送、陸上輸送、鉄道輸送の賃率適用重量の計算
CBMからKGを計算する
航空、海上、陸上、鉄道輸送のコストを計算する際には、「いずれか大きい方」(または「キャリアが選ぶ方」)というフレーズを覚えておくとよいでしょう。これは、キャリアは常に2つの異なる測定値、荷物の実重量と容積重量に着目し、大きい方の数字に基づいて賃率適用重量を計算することを意味します。
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過小見積を回避する
運賃が高い場合、航空、海上、陸上、鉄道のいずれで輸送する場合でも、荷物の賃率適用重量を把握することが特に重要です。荷送人が賃率適用重量を過小見積した場合、届いた請求書に愕然としかねません。 また、必要な輸送時間などの要素とともに、正確な賃率適用重量を把握することは、最適な輸送手段を選択する上で役立ちます。
2種類の重量
キャリアは2種類の重量を比較します。1つ目は、梱包やパレットを含む荷物の実重量、総重量、または総物理重量です。これは単純に荷物全体の重量で、通常はキログラム(kg)単位で表されます。
2つ目は、容積重量または寸法重量(荷物の容積)です。これもキログラムで表しますが、荷物の寸法(長さ、幅、高さのセンチメートル単位)に基づき、密度比が適用されます。必ずすべてのパッケージを含めるようにしてください。
荷物の容積重量の計算
荷物に適用される密度比は、選択した輸送手段によって異なります。
同じ荷物をいろいろな輸送手段で輸送し、その容積重量を調べてみましょう。荷物は 2つのパッケージからなり、各サイズは長さ 120 cm 、幅 80 cm 、高さ 50 cm です。
航空輸送:密度比1:6
- 計算式: ((L x W x H、cm)/ 6,000)x パッケージの数((120 x 80 x 50)/ 6,000)x 2 = 荷物の容積重量は160 kgになります。
海上輸送:密度比1:1
- 計算式: ((L x W x H、cm)/ 1,000)x パッケージの数((120 x 80 x 50)/ 1,000)x 2 = 荷物の容積重量は960 kgになります。
- これは小口コンテナ輸送(LCL)に適用されます。フルコンテナ輸送(FCL)の場合、容積ベースの料金ではなく、コンテナ単位の料金が課されます。
鉄道輸送:密度比1:3
- 計算式: ((L x W x H、cm)/ 3,000)x パッケージの数 ((120 x 80 x 50)/ 3,000)x 2 = 荷物の容積重量は320 kgになります。
陸上輸送:ケースによる
- 密度比は地域やキャリアによって異なるため、詳細については担当のキャリアにご確認ください。
小さい文字まで必ず読むようにしましょう
キャリアによって密度比が異なる場合があり、それが容積重量に影響することがあります。たとえば、通常は1:3の比率で内陸輸送を利用している企業でも、1:2の比率が適用されれば、同じ荷物の容積重量は333.33 kgから500 kgに変わります。
結局費用はいくらになるのか
「キャリアが選ぶ方」と「いずれか大きい方」というフレーズを覚えておきましょう。実際の重量と容積重量を比較し、高い方の数値に基づいて料金が決まります。もちろん、業界で確立されたこのような手法には明確な根拠があります。たとえば、飛行機には重量制限があり、ベリースペースも限られているため、航空会社は貨物の重量と体積を管理する必要があります。
大型の機械部品が含まれている場合、貨物は重くなりますが、密度が高くなります。実際の重量は、容積重量よりも大きくなるでしょう。また、プラスチックの各部品の梱包にポリスチレンの保護材が使用されている場合、貨物は軽量ですが、比較的大きなスペースが必要になります。そのため、容積重量は実際の重量よりも大きくなる可能性があります。
貨物の賃率適用重量は、常に実重量と容積重量のいずれか大きい方に基づいて計算されます。
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