段積みおよびパレット積載
適切な貨物梱包の必須条件
大型貨物やパレットに積載した貨物は、他の商品との混載を可能にし、商品を損傷から守るために、輸送に適した状態にする必要があります。3回シリーズの記事の第1回目では、パレットの正しい使い方と貨物の段積みに焦点を当て、適切な梱包の基礎知識について学びましょう。
主な取り扱い要件
フォークリフトで運搬可能
大型貨物はフォークリフトで運搬されるため、貨物を必ずパレットまたはフォークリフトで運搬可能な資材に積載し、安全で損傷なく輸送できるようにしてください。段積み可能
貨物の上に他の貨物を積み重ねられるように梱包してください。傾きに耐えられる
貨物がパレット上およびパッケージ内で、しっかりと固定され安定していることを確認してください。貨物は輸送中に傾きます。衝撃&振動
貨物を機械で取り扱う際に、振動や微小な衝撃が発生する可能性があります。十分な緩衝材を使用して梱包してください。木枠梱包か、それともパレット積載か?
木枠梱包の場合:
- エンジンや産業機械など重量がある大型貨物は、木枠梱包してください。
- 上質な硬材で貨物を梱包し、対角線を硬材で補強してください。あらかじめ熱処理または化学処理されている木材を使用してください。
パレット積載の場合:
- 大型貨物や個数口貨物はパレットに置き、本シリーズの記事に記載されている方法で確実に固定してください。
- パレットの上部表面が水平で平らになるようにし、貨物がパレットからはみ出さないようにしてください。
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パレットの使用
以下のセクションでは、どの種類のパレットを使用するか、パレットの積み方、荷物の保護・固定方法など、DHLが推奨するパレット積載輸送の基準を紹介します。
DHLは、ほとんどのサイズのパレットの輸送に対応しています。適切なパレットを選択するうえで、最も重要な要素は、次のとおりです。
パレットの積載重量
標準的な木製パレットには、1,500 kg から 3,000 kg まで積載できます。プラスチック製パレットは、>3,000 kgを超える重量に対応できます。重量制限については、メーカーに確認するか、出荷前試験などの管理された環境下で決定することが重要です。
パレットのサイズ
貨物に適したパレットサイズを選択することは、貨物の破損リスクを軽減する上で最も重要な要素の一つです。貨物はパレットの端からはみ出さないようにする必要があります。 個々の箱の強度が30%以上低下する可能性があります。パレットの端からはみ出したドラム缶は、他の積荷によってへこんだり、こすれたりすることがあります。
最も一般的なパレットのサイズとは?
- 122 cm x 102 cm
- 122 cm x 122 cm
- 122 cm x 117 cm
- 120 cm x 80 cm(ユーロパレット)
適切なパレットの選択
木製
- 強度が高く重い貨物に最適
- 再利用可能
- 入手しやすく&プラスチック製よりも安価
- 国際輸送に使用する場合は、使われている木材が発送先の国際処理基準を満たしているか確認してください
- 安定性を高めるためにパレット底部に押さえ材が付いているか確認してください
プラスチック製
- 積載能力が高く、表面に滑止め加工がされている
- 軽量
- 湿気や腐敗に強い
- 木製パレットに比べると高価
段ボール紙製
- 軽量
- 100%リサイクル可能
- 再利用不可能
- 重量貨物や湿度の高い環境には不向き
- 低価格
段積み可能、損傷防止
箱やダンボールを積み重ねられるようにするためには、次の状態である必要があります。
- 底にパレットを配置する
- 安定性を高めるために、すべての角と側面に保護材を配置する
- 支柱材とシュリンクラップ
ドラム缶を段積み可能な貨物として輸送し、破損の可能性を低減するには:
- ドラム缶の下と上にパレットを配置する。またはパレットを下に配置し、木製の保護材を上に配置する
- シュリンクラップを巻いて安定性を高める
ドラム缶がへこまないようにするには、パレットからはみ出さないようにします。ドラム缶の寸法によっては、パレットに載せる個数を減らす必要があります。
袋を積み重ねられるようにするためには、次の状態である必要があります。
- 底にパレットを配置する
- 上に段ボールのカップボード保護材を配置する
- シュリンクラップ
ジェリ缶を積み重ねられるようにするためには、次の状態である必要があります。
- 底にパレットを配置する
- 上に段ボールのカップボードを配置する
- シュリンクラップ
ジェリ缶は(繊維板の箱で)二次梱包することができます。
箱やダンボールを積み重ねられるようにするためには、次の状態である必要があります。
- 底にパレットを配置する
- 安定性を高めるために、すべての角と側面に保護材を配置する
- 支柱材とシュリンクラップ
ドラム缶を段積み可能な貨物として輸送し、破損の可能性を低減するには:
- ドラム缶の下と上にパレットを配置する。またはパレットを下に配置し、木製の保護材を上に配置する
- シュリンクラップを巻いて安定性を高める
ドラム缶がへこまないようにするには、パレットからはみ出さないようにします。ドラム缶の寸法によっては、パレットに載せる個数を減らす必要があります。
袋を積み重ねられるようにするためには、次の状態である必要があります。
- 底にパレットを配置する
- 上に段ボールのカップボード保護材を配置する
- シュリンクラップ
ジェリ缶を積み重ねられるようにするためには、次の状態である必要があります。
- 底にパレットを配置する
- 上に段ボールのカップボードを配置する
- シュリンクラップ
ジェリ缶は(繊維板の箱で)二次梱包することができます。
パレットの積み重ね
DHLでは、ほとんどの高さのパレットの輸送に対応しています。しかし、パレットの高さを120 - 150 cmに限定することで、より多くの経路から選択できるようになります。150 cmを超える高さのスキッド / パレットは、貨物機のメインデッキでの移動が必要です。この制限は、航空機の貨物室ドアの高さによるものです。航空機の下部貨物室のドアの高さは最大160 cmです。
柱状は、輸送中の強度を維持し、貨物を圧迫から守るのに最も優れた方法です。
箱と箱の角と端を揃え柱状に貨物を積むと、最も強い積載強度が得られます。さらに固定バンドまたは伸縮性のあるラップで貨物を固定するとパレットが安定し安全に取り扱えます。
箱の内容物が堅い品物である場合、インターロッキング型スタックで貨物を積むとパレットの安定性が高まります。
インターロッキング型スタックは圧迫強度が50%減るため、内容物が堅い品物でない場合、損傷を受けやすくなります。
内容物が堅い品物でない場合は、箱と箱の角と端を揃えて積むと積載強度が増します。
ピラミッド型スタックは上部表面が平らにならないため、損傷を受けやすくなります。
箱の数が奇数の場合に上部表面を平らにするには、空箱を使用するか、上部表面が平らになった時点で、積みきれない箱を個別に発送するなど、積み方を考えていただく必要があります。
通常の取り扱い時に貨物に損傷を与えるため、箱がパレットの端からはみ出さないようにしてください。
貨物をパレットからはみ出して積むと、個々の貨物の強度が30%以上減少してしまいます。
柱状は、輸送中の強度を維持し、貨物を圧迫から守るのに最も優れた方法です。
箱と箱の角と端を揃え柱状に貨物を積むと、最も強い積載強度が得られます。さらに固定バンドまたは伸縮性のあるラップで貨物を固定するとパレットが安定し安全に取り扱えます。
箱の内容物が堅い品物である場合、インターロッキング型スタックで貨物を積むとパレットの安定性が高まります。
インターロッキング型スタックは圧迫強度が50%減るため、内容物が堅い品物でない場合、損傷を受けやすくなります。
内容物が堅い品物でない場合は、箱と箱の角と端を揃えて積むと積載強度が増します。
ピラミッド型スタックは上部表面が平らにならないため、損傷を受けやすくなります。
箱の数が奇数の場合に上部表面を平らにするには、空箱を使用するか、上部表面が平らになった時点で、積みきれない箱を個別に発送するなど、積み方を考えていただく必要があります。
通常の取り扱い時に貨物に損傷を与えるため、箱がパレットの端からはみ出さないようにしてください。
貨物をパレットからはみ出して積むと、個々の貨物の強度が30%以上減少してしまいます。
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